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虫垂炎

9月16日(日)深夜、突然の腹痛に目が覚め、シクシクでもキリキリでもなくお腹全体が痛み、その後は朝まで眠れなかった。朝になると痛みは右下に集中してきた。咄嗟に「これは盲腸!」と思った。父は若い頃盲腸から腹膜炎を併発し、生死の境をさまよい、お花畑を見たそうだ。それでもこちらの世界に戻って来た。娘は、スペインのコスタ・デル・ソルに到着早々お腹が痛いと言い出し、地元のドクターが診にきてくれたが、英語が全く話せない人で、差し出した英語の辞書で”盲腸炎”を指さした。そして、隣町に病院があるからそっちへ行ってくれと言った。隣町といっても地図にも載っていないような田舎町である。そもそもその旅行は私達が計画したものではなく、友人が行けなくなったというので、引き受けたものだった。だからどんなところなのかも余りわからずに来てしまった。「こんな田舎町で手術なんてことになったら大変!一刻も早くデュッセルドルフに帰らなければ。」という思いで帰りのフライトを探したが、安いチケットは週末に帰る便なんてない。仕方がないので、イベリア航空のノーマルチケットを手配した。私達は夜明け前の暗い道をマラガ空港に向かって車を走らせた。そのうちに太陽が昇ってきた。その間にも娘は苦しそうだった。飛行機に搭乗する際には、「何があっても責任は私達がとる」ということを約束させられた。そしてドイツに戻り、親しくしている日本人医師のもとに直行した。その結果、盲腸炎ではなかった。本当に良かった!
今でも思い出すとぞっとする。そんな訳で、私は盲腸炎と聞くと恐怖に襲われる。とにかく診てもらわなければと思い、東京医療センターの救急外来を受診した。休日の病院はひっそりしていた。しかし、救急外来の中には待っている人が沢山いた。かなり待たされようやく診てくれたのは若い呼吸器科の先生だった。血液検査に尿検査、レントゲン検査の結果、白血球の数値がかなり高く、炎症反応を示すCRPもかなり高い値を示していた。 その後点滴をされ、更に造影剤を注射してCTをとると言う。ちょっと待って!私造影剤ダメなんですが!いろいろあってその日は帰宅。翌日の月曜日は”敬老の日”。何事も起らないことを祈った。緊急入院ということになっても良いように入院準備は整えた。というのは、友人が突然入院することになった時、ご主人にバスタオルを持って来てもらうように頼んだところ、何と犬のバスタオルを持ってきた、という話を思い出したからである。翌連休明けにかかりつけのドクターのもとへ。そこで再度血液検査。白血球の数値は少し下がっていたが、CRPは逆に上がっていた。そして紹介状を書くので医療センターの消化器科に行くようにと指示された。翌日私は紹介状を持って再び医療センターに行った。受付で、「今日の先生は代行の先生で、普段は外来に出ていない先生なんですがいいですか?」と聞かれた。えっ~?いいですか?と言われても…嫌です、と言っても良いのだろうか?やはり若い男の先生だった。そして三度目の血液検査。結果は白血球は正常範囲に、CRPは下がってはいたが、まだ正常範囲にはなっていなかった。たまたまその二日後に医療センターで腹部超音波の検査が入っていたので、一緒に盲腸のところも診てもらうことになった。その結果と再度の血液検査をするために翌週再び来るように言われた。そして結果を聞きに行った。今度は信頼出来そうな女の先生だった。再度の血液検査の結果は正常範囲に戻っていた。結論としては、軽い虫垂炎だったようだ。その週の週末には台湾旅行が控えていたので、抗生物質と鎮痛剤が処方された。こうして10日間の盲腸騒ぎは終わった。日本列島には猛烈な勢力を持つ台風24号が近づいていた。

by mako-oma | 2018-10-04 20:47 | 健康 | Trackback | Comments(0)  

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