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再々放送

NHKの朝ドラ「まっさん」も終わってしまいましたが、娘エマのセリフに「どうしてこの戦争を止められなかったの!」というのがありました。これは日本国民みんなの気持ちではないでしょうか?本当にどうして止められなかったのでしょうか?斎藤隆夫は日中戦争の泥沼化をどこかで止めなければ駄目なんだということを昭和15年2月2日の「支那事変処理に関する質問演説」で言ったのです。もしもその時戦争をやめていれば、それが太平洋戦争につながり、多くの命が失われることはなかったのです。斎藤隆夫は命をかけて国民が聞きたいことを代弁したのです。この演説は聖戦を冒涜するものだとして小山衆議院議長の職権で、議事録から後半、全体の三分の二を削除され、その後懲罰委員会にかけられ、3月7日、本会議は賛成296、反対7、棄権144で除名を決めます。政友会久原派の芦田均は反対票を投じ、社会大衆党の片山哲は棄権しました。後にこの二人は総理大臣となります。齋藤演説の後、「聖戦貫徹議員連盟」が結成され、我が国は太平洋戦争への道を急ぐことになるのです。 この除名処分をめぐり、社会大衆党、政友会久原派、民政党それぞれに混乱し、その結果各党は一斉に解党し、ここに政党政治は崩壊し、大政翼賛会へと流れていきます。そして、翌年、太平洋戦争に突入していくのです。除名後に行われた昭和17年の翼賛選挙の時は、大政翼賛会の推薦者と非推薦者の間で戦われ、斎藤は非推薦であったので、選挙ポスターが差し押さえられたりして大変な思いをしたようですが、それにもかかわらず最高得点で当選しました。
今年は戦後70年の節目の年となります。新たな安全保障法制をめぐる自民・公明の協議が決着する見通しとなりました。自衛隊の海外派遣が拡大され、歯止めがかからなくなることのないよう、十分に審議してほしいと思います。
日本の安全保障に関するこんなにも大きな問題が、国民の間に何の議論もなく、気が付いたときにはもう引き返せない状況になっていた、ということになるのではないかと危惧しています。「歴史を知って歴史から学ばなければいけない」ということを肝に銘じてほしいと思います。日本がニ度と間違った道に進むことのないよう祈りたいと思います。

4月23日(木)朝8時からNHKBSプレミアムで「英雄たちの選択」の再々放送が予定されています。”開戦前夜!政治家斎藤隆夫の挑戦~命をかけた名演説~”をぜひご覧ください。


# by mako-oma | 2015-04-22 15:20 | 斎藤隆夫 | Trackback | Comments(0)  

反軍演説の斎藤隆夫議員 除名の裏面史明らかに

ー帝国議会の記録文書公開ー
             昭和61年8月14日 毎日新聞
軍への追従浮き彫り

軍靴の響きが高まる昭和15年に、国会で反軍演説を行い除名(議員資格はく脱)になった斎藤隆夫衆院議員について、除名に至るまでの帝国議会の論議を記録した文書が13日、国立国会図書館の手で公開された。反軍演説事件は軍部の横やりに議会が屈した政党政治崩壊の象徴として知られているが、これまでは資料がなく、議会内部の動きがはっきりしていなかった。この文書では懲罰委員会などで、議員たちが抵抗しながらも、結局は大勢に押し流されていく裏面史が初めて浮き彫りにされている。

この文書は当時の衆院書記官長(現在の事務総長にあたる)、故大木操氏(56年死去)が記録し秘蔵していたもので、家族がこのほど同図書館へ寄贈した。…中略… 同事件は昭和15年2月、衆院本会議で代表質問に立った立憲民政党の斎藤議員が「聖戦の美名に隠れて国民の犠牲を無視し、国際正義、道義外交、共存共栄、世界平和という如き雲をつかむような文字を並べたてて国家百年の大計を誤まる如きことあらば、政治家の罪は死しても滅しえない」と、政府を批判し、戦争の意義を追求。本会議終了後、陸軍側から「反軍的だ」と横やりが入り、小山松寿衆院議長が演説の大半を議事録から削除。さらに議会は同議員の除名を決めた。公開の文書では13回にわたる懲罰委員会の内容の一部が明らかにされている。議員らは、軍に迎合し職権で斎藤議員を同委に付した小山議長を追求。「(同演説は)時局ニ影響スル所重大ナルモ必ズシモ懲罰事犯アリト認定スルコトハ出来マセヌ」(中井一夫同委員長=立憲政友会)、「演説ノ如何ナル点ニ欠点ガアルノカ」(同)、「演説ノ前段ト後段トニ分ケテ考エルコトハデキナイ」(泉議員)など口々に議長を責め立てている。言論の府を守ろうとする抵抗の姿勢を示しているが、軍の意向を受けた議長はこれらの意見をすべて受け流している。さらに同議長は削除、懲罰の理由として「斎藤君ノ演説ノ後半ハ、汪政権ノ将ニ成立セントスル現段階ニ於ケル言議トシテハ、洵ニ遺憾千万」とし、さらに「国ノ内外ニ及ボスコトアルベキ影響ノ重大ナルヲ考ヘル時ハ,洵に深憂ニ堪ヘザルモノガアル」としている。しかしこうした姿勢の議員たちも懲罰委を重ね、記事を差し止めたはずの斎藤演説の全文が海外に流れ、「日本は戦争をめぐって国論が二分されている」と大反響を呼ぶに至って、次第に除名やむなしに傾いていったようだ。同委第7回速記録によると、外務省と陸軍省が海外の反響を報告。議員たちは「現在ノ外交交渉並ビニ外交案件ニドンナ影響ヲ与エタカ」(中山議員)などと発言、同演説を利敵行為と見なしていく。また同文書には小山議長が斎藤議員の演説中に「聖戦美名云々」など問題部分を走り書きしたメモもあり、軍を気にしてピリピリしていた当時の議会の情況を生々しく伝えている。懲罰委員会は11回の秘密会を開き、3月7日、衆院本会議に除名が提案され、賛成296、反対7で可決された。斎藤除名に走った各党議員百余人は、聖戦貫徹議員連盟を結成。軍部は翌16年、太平洋戦争に突入した。斎藤議員は演説が問題になったのは「政府が無能で態度を明らかにしなかったこと、識見なき議長が速記録を削除したため演説の全趣旨を理解し、懲罰反対の世論が高まらなかったこと、政党政派軍部に圧倒せられて抵抗する気力なく、その歓心を買おうとしたため」とのべている。反軍演説が行われた昭和15年は、日本軍がすでに中国大陸に進出しており、日中戦争のさなか。軍部は汪兆銘を首班とする南京政府の樹立を画策、同年3月に同政府が発足した。斎藤議員の除名から、半年後には政友会、民政党ともに解党し、大政翼賛会が成立していた。

# by mako-oma | 2015-04-18 07:24 | 斎藤隆夫 | Trackback | Comments(0)  

区議会議員選挙

4月26日(日)には区議会議員選挙が行われます。関心もいまひとつですが、区議会議員こそ私たちの身近な問題を扱っているのです。本職の片手間にやっているような人と、一生懸命に活動している人がいます。娘の友人Y.K.さんが立候補するとき、私は友人たちにお願いしました。ですから私は必ず区議会便りを切り抜き、彼がどんな活動をしているかを把握しています。彼のホームページには詳細な活動が記されています。彼の所属する政党の名前だけで、個人が評価されてしまうことのないようにしたいものです。
彼の区議会区政報告レポートやホームページを見ると、私達は区議会議員の実態を全く知らないということがわかります。区議を税金でヨーロッパに行かせる議案「区議の派遣」に賛成した議員が50名中34名だったということです。
今年も一人88万円の税金を使って6人の議員がヨーローッパ9日間の旅行に行ったそうです。これは海外姉妹都市との関係だそうですが、その都市だけではなく、周辺の都市も含めて回ってくるようです。出席するのは区長と議長で十分だと彼は言っています。一人で2回も3回も行っている議員もいます。議員派遣を廃止した予算で子供たちの姉妹都市交流枠を拡大すべきだと彼は提言しています。今回も彼は会派に充てられた一人枠を辞退したそうです。年額1000万を超える議員報酬を得るにふさわしい働きをしている人が何人いるのでしょうか。私たちの住む区を良くするための政策提言が出来る人なのかどうかを見極めたいものです。「区民陳情不採択」「役所提案なんでも賛成」を常とする議員には今度の選挙でNOを突き付けましょう!





# by mako-oma | 2015-04-13 12:18 | 政治 | Trackback | Comments(0)  

齋藤隆夫の言葉(2)

・寸にして断たざれば尺の憾あり、
 尺にして断たざれば丈の憾あり。                      
 一木と雖もその根が深く地中に蟠踞するに至っては
 之を倒すことは容易ではない 
           昭和11年5月 -粛軍演説よりー


・吾が言は、即ち是れ万人の声  
     わがげんは、これすなわちばんにんのこえ
   (私の言っていることは、皆が言っていることだ)
 褒貶毀誉は、世評に委す
     ほうへんきよは、せひょうにまかす
   (誉めたりけなしたりは、世間に任せる)
 請う看よ百年青史の上
     こうみよひゃくねんせいしのうえ
   (100年経って、歴史の上で見てくれ)
 正邪曲直、自ずから分明
     せいじゃきょくちょく、おのずからぶんみょう
   (何が正しくて、何が間違っていたか
    何が曲がって、何がまっすぐだったか
    自然とわかるだろう)

      -昭和15年3月 除名処分になった時残した漢詩ー



# by mako-oma | 2015-04-10 15:05 | 齋藤隆夫 | Trackback | Comments(0)  

齋藤隆夫の言葉

・「政治家は一本のろうそくたるべし。自分の身を焼き尽くしてでも、世の中を照
  らし明るくしなければならない」 
        

・「国会議員に必要なのは見識ですよ。代議士が大臣になりたい、幸せになりたいでは国はほろびますよ。」


・「ワシは国政を論ずる代議士である。兵庫県の小さな利益のためにワシを使ってはならん。


・「申すまでもなく政治は宣言でなくして事実である。百の宣言ありといえども、一の実行なきところにおいて政治の存在を認めることはできないので
あります。」


・「…そうして千載一隅の機会を逸し、国家百年の大計を誤まるようなことがありましたならば、現在の政治家は死してもその罪を滅ぼすことは出来ない。」


・ 「政党および代議士にたいしては常に監督の責任を忘れてはならない。これが国民の政治道徳である。選挙人を裏切るような代議士であれば、必ず落選せしめる。この考えがなくてはならん。しかるに、今日の国民がこれらの考えを有しているかどうか、これが問題である。」

私の知人・友人で、政治の世界に入られたた方が何人かいる。その方々が、政治を志し、当選された折には必ずお祝いに「齋藤隆夫の言葉」をお贈りしている。初心を忘れずに“国民のための政治家”であってほしいという願いからである。





  


# by mako-oma | 2015-04-07 20:44 | 齋藤隆夫 | Trackback | Comments(0)