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台湾旅行(4)-台湾市立第一女子高級中学③ー

帰国しネットで調べたところ、この学校は日本統治時代に台北における女子高等教育の拠点として設立されたもので、祖父が台湾にいたころには「台湾総督府台北高等女学校」という名前だったことが解りました。その後「台北第一高等女学校」と改称され”第一高女”と呼ばれていました。現在は「台北市立第一女子高級中学」(北一女)となりましたが、年によっては台湾大学への進学率で男子校トップの建国高級中学を凌ぐほどの名門校として、今も昔もその名を轟かせているということです。全国で唯一のプラネタリウムや、温水プールも設置されていて、学校の設備も教員も全て一流、正に女性のエリートを養成する学校だそうです。

驚いたことに、この学校の歴史は、日本統治時代から中華民国となった現在に至るまで連続しているのです。日本時代の「台北州立第一高等女学校」の卒業生も、「台北市立第一女子高級中学」の卒業生として数えられ、OGとして遇されています。
OG会も盛んだそうです。もしかして、私達が訪れたその日、OG会があったのではないでしょうか? 卒業生の進路はそうそうたるもので、世界中で活躍されているようです。

学校には校史室という学校の歴史に関するものを展示する特別な部屋があり、ここでは日本統治下の1904年に創設されて以来、現在に至るまでの歴史が連続して展示されており、日本時代の歴代校長(第1代~第7代)の写真も戦後の校長(第8代~17代)の写真と共に飾られているそうです。
国が変わっても学校の歴史は連続しているのです。 

私は日本統治下のものはすべて処分されていると思っていたのですが、このような形で保存されていることに驚きました。
同じく日本の統治下にあった中国・韓国と台湾の違いは何なんでしょう。台湾の方々の暖かさも感じました。
この学校のことが解っただけでも、今回の台湾旅行の成果です。

台北第一高等女学校の校歌を見つけました。
何と3番の歌詞の中に、石碑にあった「正しく強く淑やかに」という言葉がありました。これはこの学校の校訓だそうです。

〈台北第一高等女学校校歌〉

作詞:清水儀六  作曲:張 福興

1 すめら御国の南(みんなみ)の ここ蓬莱がうまし島
  島の民草栄えゆく 基つちかうおみなごの
  光栄ある教布かんとて とくひらかれし学び舎、
  これぞ我らが母校なる

2 あした夕べに剣潭(けんたん)の かしこき宮居仰ぎつつ
  月影清き淡水や 旭に匂う大屯の
  姿をしのびたゆみなく 心をみがき身をねりつ
  集うや九百の姉妹(あねいもと)

3 めぐみ豊けき常夏の 島に繁れる草は木は
  常磐のみどり蔭深く 永劫の生命のしるしなる
  我等がそのの撫子も 正しく強く淑やかに
  変わらん操養えや















by mako-oma | 2015-11-08 08:55 | 旅行 | Trackback | Comments(0)  

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